アッチの街の片隅から愛を込めて

迸るほどの愛を込めて、濃厚かつ丁寧に音楽その他色々を語ります。

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ボクは地球防衛隊だった

 

小学生の頃はゲームセンターのメダルゲームが大好きで、近所のスーパーのゲームコーナーに友達やまたは母親と足繁く通っていた。メダルゲームは誰しもが通る遊びの一つではないだろうか。

ご存知の通りメダルゲームには色々と種類があるが、その中でも当時私が心酔していたものがある。それがウルトラマン「大地球防衛戦」というものである。(「大地球防衛戦」という機種名は今さっき調べて知った)

 

1〜7までの番号がそれぞれ振り当てられた建物が画面上に配置されている。そしてウルトラマンに出てくる怪獣たちがランダムに建物からひょこっと頭を出すのだ。

手元には7つのボタンが画面の建物と同様の配置で並んでおり、ボタンを押すとその番号の建物に向かってウルトラマンスペシウム光線を放つ。つまりモグラ叩きと同じ要領だ。建物から顔を出した怪獣目がけてボタンを押し、倒していくのである。

制限時間は30秒くらいだっただろうか。時間内に40体くらい倒すと一応はゲームクリアとなる。クリアするとメダルチャンスルーレットなるものが回転し、最終的にルーレットで出た枚数のメダルが獲得できるのである。

 

ともあれこのゲームは、次々とピョコピョコ出てくる怪獣を素早くボタンを押して倒していかなければならない。大事なのは手元の7つのボタンの位置を把握することと、建物から出てくる怪獣の番号をしっかりと見極めることである。これが初見の人ややり慣れてない人だと中々難しく、クリアに及ばないことがある。

 

しかし私はこのゲームがとにかく大得意であった。(大得意になった、とも言える。)

 

手元のボタンはまず見ない。完全に位置を把握しているので、ノールックで次々と怪獣を倒す。毎プレイパーフェクト得点をしていた。時には両手でプレイすることにも飽きて、片手のみでパーフェクトを出すこともあった。市内の中では(自称)トップクラスの腕前だったのではないだろうか。

 

この「大地球防衛戦」はメダル3枚を投入しプレイするのだが、クリア後のメダルチャンスルーレットで3枚よりも少ない枚数しか当たらないということはザラである。3枚かけて2枚しか貰えない、といった感じで。せっかく頑張ったのに結果的に損をすることがあるのだ。4枚以上当たろうものならば、それはとっても良い方である。

 

しかし、なんと言ってもこのゲームの面白いところは時折“入る”のである。

では、“入る”とは何か。

おそらく50ゲームくらいの間隔だと思われるが、急にメダルチャンスルーレットが毎回10枚〜20枚の高配当を出すゾーンに突入するのである。このゾーンに入ると連続して10ゲーム近くは高枚数のメダルが獲得できるのである。“入る”と一気にメダルを稼げるのだ。これがとてつもなく気持ちが良いのである。入った時の興奮は喩えようのないものであり、今時の言い方をすると「汁が出る」というものだ。

他の誰かがプレイするのを見て、“入る”タイミングを見極めるのも楽しみ方の一つであった。逆を言えば、他の人がそこで“入って”しまったら、それはガッカリこの上ないのである。

 

 

そんなウルトラマンのゲームが大好きだった。

 

 

あまりにも昔すぎて明確な時期は覚えていないが、とある時から「大地球防衛戦」がゲームコーナーから姿を消したのである。喪失感を覚えたのは言うまでもない。

かれこれ20年近く見かけることすらないが、仮に今プレイしたら当時のようにパーフェクトを出せるのだろうか。あの頃の腕は未だ衰えていないだろうか。まだどこかのゲームセンターに置いていないだろうか。どなたか、もし見かけることがあったら教えてほしい。

 

 

そんなノスタルジックな気持ちの今日この頃の私であった。

ではまた!